• 検索結果がありません。

価値マップの作成

ドキュメント内 DOCX 標準ガイドライン群 | 政府CIOポータル (ページ 31-34)

ここまでに作成したKAカードを全て並べ、「価値」が似ているものをグ ルーピングしていきます。この際、他のどの価値にも似ておらず、グルーピ ングできないものは無理やりまとめず、それ単体で残しておきます。

次に、価値をグルーピングしたものそれぞれに、まとめる基準となった価 値を表すラベルをつけます。ラベルは、KAカードの価値を記入した時と同 じ要領で、「~する価値」「~できる価値」で表します。必要であればこの 作業を繰り返し、更にグルーピングを行い、価値を分類していきます(図 1-4)。グルーピングしたものは「中分類の価値」と呼びます。「中分類の価 値」を整理する際は、KAカードに表された価値の内容を理解した上で、ボ トムアップ的にグルーピングすることで実情にあった価値を整理することが できます。

図 1-9 KAカードをグルーピング

最後に、中分類の価値同士の関係性や時間軸上の関係性等から、価値の構 造を整理し、価値マップを作成します(図 1 -10)。整理に当たっては、

利用者の体験の前・中・後の順に整理すると関係性が見出しやすくなります。

価値マップに整理された価値を既に提供している製品・技術・サービスが あれば、価値マップ上に追記することで、この後どの価値について取り組む

べきかが見えやすくなります。また、これらをKGI及びKPIを検討する 際の材料にもできます。

図 1-10 価値マップの作成

表 1-4 価値マップを作成する際のポイント

(1) 中分類の価値を整理する際は、抽象度を上げすぎないように注意 する。

(2) KAカードに書いてある価値の内容を見ずにグルーピングのタイ トルを決めない(無理やり枠に当てはめようとしない)。

4 ペルソナ分析

現状を調査した結果から、当該サービスの重要なポイントを分析し、典型的 な利用者の、目的、意識、行動等のパターンを構造化し、利用対象者を仮想の 人物として定義するものです。ペルソナ作成後のフェーズでは、常にペルソナ を中心に検討を進めることで、ステークホルダ間で共通認識を持てる、検討ポ イントが具体的になる等の効果が期待できます。

図 2-11 ペルソナシート(イメージ)

4.1 ペルソナを使うことのメリット

利用者体験を洗い出す際、ペルソナがどう振る舞うかという視点で検討する と、「(ペルソナ)は、○○した。」「(ペルソナ)は、△△と考えた。」な どとなり、自然と利用者の視点で整理することになります。

また、例えばサービスのターゲットを「30代男性、会社員」と抽象的に定 義すると、検討チームのメンバーそれぞれの主観として思い描かれる「30代 男性、会社員」を前提としてしまうため、チームとして判断する際にブレが生 じてしまいます。ペルソナを設定すれば、一個人としての人物像を共有できる ため、チームの中で共通の判断基準を持つことができます。

さらに、具体的な利用者像をイメージしながら検討することができるため、

より具体性の高いアイデアを創出しやすくなります。

表 別 2-1 ペルソナ利用時のポイント

(1) 現状調査から得られたデータから複数のペルソナを定義し、それら に優先度をつけ、最優先のペルソナのニーズを満たすデザインを目指 すことになるが、最優先のペルソナを使った分析だけでは結果が偏っ てしまい、「本質的なニーズ」を見誤る可能性があるため、二番手以 降のペルソナのニーズについても考慮することが望ましい。

(2) 二番手以降のペルソナのニーズについては、最優先のペルソナがそ れを不要としていれば採用せず、どちらでも構わないとしていれば採 用する。このようにすることで、より幅広い利用者に使ってもらえる サービスとなる可能性が高まる。

4.2 ペルソナの作り方

以下に紹介する手順は一例です。検討対象や状況に応じて臨機応変に対応し てください。

ドキュメント内 DOCX 標準ガイドライン群 | 政府CIOポータル (ページ 31-34)

関連したドキュメント